禁煙成功への道

喫煙率は減少している

タバコを取り巻く社会事情が変わってくる中で、喫煙率は徐々に下がってきました。女性の場合はもともとの喫煙率が低いこともあって、そこまで大きな変動はないのですが、男性の場合には昭和40年から平成22年の間に、喫煙率が82%から32%にまで減少しています。タバコに関する規制の厳しくなった現在では、かつての80%を超える喫煙率のほうが驚きの状況ですが実際数十年前まではそんな状況だったのです。その後、タバコの害に関する情報が広まり、副流煙などが問題になるにつれて喫煙率は徐々に減少し、ここ数年は男性が30%台、女性は平成24年が10.4%と微減ながら一桁も目前の喫煙率になってきました。タバコというのは、禁煙をしても周囲の人が吸っているとまた吸いたくなってしまうものですから、喫煙率が下がってあまり周囲で人がタバコを吸っていない状況になると喫煙を再開する確率も低くなります。もちろん非喫煙者が副流煙を吸ってしまうことも少なくなるので、国民の健康維持にとっては大変良い傾向だといえるでしょう。タスポの導入などでタバコが簡単に購入できなくなったり、自治体による禁煙マラソンの呼びかけなど、現在喫煙する人に対しても禁煙をサポートする体制が整いつつあることも背景にはあるようです。年々低くなっている喫煙率ですが実は世界の中で見るとまだまだ低い方だとは言えません。女性の喫煙率については世界的にみても日本は低い方ですが、男性は最も低いアメリカやカナダなどは14%台です。それに比べると、日本はまだ喫煙率が減少する余地は十分にあるといえます。実際、最近の喫煙率は若い20代が低くなっているところをみると、今後はさらに喫煙率は減少していくことが考えられます。今後は、健康への影響が男性以上に懸念される女性の喫煙率を減少させることが課題だといえるかもしれません。もともとの喫煙率が低いとはいえ女性の喫煙率の減少は横ばい状態です。女性は妊娠・出産をする可能性があり、胎児ことを考えると、さらなる減少が求められます。