禁煙成功への道

ニコチン中毒とは

タバコがやめられない人のことをニコチン中毒と称することがありますが、中毒とは化学物質(ここではニコチン)が体内に摂取されて何らかの影響を及ぼすことを言いますので、この場合は正式にはニコチン依存症ということになります。ニコチンには体に摂取する習慣ができてしまうとそれに依存してしまう性質があり、それこそが禁煙を妨げる原因になっているのです。

たとえば、ダイエットしているんだけどどうしてもお菓子を食べるのをやめられないとか、勉強しなきゃいけないんだけどどうしてもテレビをみてしまうという人もいるでしょう。しかし、タバコをやめたいんだけどやめられない、というのは、そういったものとは違います。お菓子やテレビは意志の強さの問題ですが、ニコチンには依存性の性質があることが科学的にわかっており、ある程度ニコチンを取る生活が習慣になってしまうと、血液中のニコチンの濃度が下がることによって禁断症状が現れます。麻薬と同じです。起こる禁断症状は人によって異なりますが、不安感が募ったり、イライラしたりしてタバコを吸うことしか考えられなくなったりもします。タバコの場合、麻薬などに比べると禁断症状としては軽いことが多いのですが、その代り依存するスピードが速く、タバコがコンビニなどで簡単に購入できることもあってすぐに依存してしまうという特徴があります。自分はタバコを吸うけれど、依存症ではないと思っている人もいるかもしれませんが、依存症というのは定期的に体に成分を取り入れているときには何の症状も現れないので止めてみないと禁断症状の有無や程度はわかりません。ただし、朝起きてすぐに吸いたくなる人や、1日に吸う本数の多い人、映画館など吸ってはいけないところでイライラすることがある人は要注意。ニコチン中毒の可能性が十分にあります。禁断症状の激しい人は、禁煙を決意してもイライラに耐えられずに断念してしまうことが多いのです。どんなにイライラしていてもタバコを1本吸うことですぐに気持ちが収まってしまうなど摂取したときの効果が早いもことも、やめられない原因のひとつだといえるでしょう。